面接で質問すると、すぐに答えが返ってくる人がいます。
話し方も上手で、受け答えもスムーズ。学校で学んだことや、これまでの経験もしっかり説明できる。面接だけを見れば、優秀な人に映ります。
ところが、採用する側が見ているのは、答えのうまさだけではありません。
この人は、自分の頭で考えているだろうか。
相手はそこを見ています。
すぐに答えられることが、考える力なのか
以前、企業の採用担当者から、こんな話を聞きました。
ある応募者は、見た目の印象もよく、受け答えも悪くなかった。
しかし、話の内容が表面的で、質問を掘り下げても、自分なりに考えた形跡があまり感じられなかった。
深く考えることが必要な仕事なので、採用を見送ったそうです。
一方で、学歴も高く、質問に対して即座に答えられる応募者もいました。
しかし、その人も採用には至りませんでした。
知識がある。答えも早い。それでも、目の前の問題について自分なりに考え抜いているかという点では、物足りなさがあったというのです。
仕事では、正解が一つとは限らない問題に出会います。。
お客様の要望に、どう応えるか。うまくいかない仕事を、どう改善するか。前例のない問題に、どこから手をつけるか。
こんなとき、覚えた知識や過去の経験だけでは答えが出ないことがあります。
すぐに答えを出すことよりも、何が問題なのかを考え、別の可能性を探り、納得できるところまで考え続ける。
そういう力が仕事の質を左右します。
考える習慣は、面接や仕事だけの話ではない
分からないことがあると、すぐに誰かに答えを求めていないでしょうか。
周りの人がそう言っているから。親に勧められたから。世間ではそれが正解とされているから。
人の意見を聞くことは大切です。自分ひとりでは気づけないこともあります。
ただ、意見を聞いたうえで、自分はどう思うのか。そこまで考えているでしょうか。
進学先を選ぶときも、就職先を決めるときも、転職を考えるときも同じです。
「どの会社に入れば安心なのか」だけでなく、「自分はどんな仕事をしたいのか」「何を大切にして暮らしたいのか」。
すぐに答えが出なくても、自分なりに考えてみることに意味があります。
自分の人生まで、誰かの答えに任せない
考える習慣は、面接の直前に身につけようとしても難しいものです。
普段から、目の前の出来事について「なぜだろう」「自分ならどうするだろう」と考えてみる。人と意見を交わしたあとに、自分はどう思うのかを確かめてみる。
そんな積み重ねが、仕事で問題に向き合うときにも、自分の生き方を選ぶときにも表れてくるのだと思います。



