2017.06.13

面接では希望していた仕事であり、待遇だと理解して入社したものの、実際に入ってみると聞いていた内容と違うという相談がたまに舞い込む。求人内容を見て希望する仕事内容だったので応募して見たが、面接で説明を受けた仕事内容と違う。残業も1〜2時間と聞いていたが毎日終電近くまである。しかもサービス残業として扱われ超勤手当が出ない。一体どうなっているのか?

職場の雰囲気を感じ取る感性

公共の求人広告を見て聞いていた内容と違うというのはたまに聞くが、紹介会社を通じて入社して条件が違うというのは最初間違いではないかと思っていた。でもよくよく聞いてみると確かに職業紹介を通じて入ったという。内容の食い違いについてはどちらが間違っているとは言わないがおおよそ次のような問題が浮かびあがってくる。

バブル期の人手不足の状況や、最近の極端な人手不足により、人事の採用ノルマは営業以上に厳しいものがある。自社への入社が目的化し、何人入社させたかが人事の評価に直結するため、会社の将来への人的投資という観点は後回しにされがちである。

それが人気の職種で釣るという昔からある常套手段、就業形態についても当たり障りの心地良い待遇であるということを伝え、応募者の関心を魅くことに気を使っている。こうなってくると可哀想なのは応募者で、せっかく縁あって入社したものの(こういう場合は騙された)気付いたらあれだけ避けていたブラック企業的なところへ入っていた、という事実に愕然とすることになる。

このようなケースの場合、紹介した会社がこのような内容について事前に知っていたのか、それとも依頼会社が隠していたのかということになってくる。しかし働いている本人にとってはそのようなことはどうでも良いらしい。騙されたという気持ちはあっても、そんなことよりも早くその環境から抜け出したいという気落ちが最優先であるみたいで、その会社が3社目、4社目であれば次への転職を躊躇する人もいる。いわゆる退職社数が増えることにより次への転職が不利になるという懸念が頭をよぎる。

応募する会社の情報は面接だけでない

しかしここで考えたいのは、数社の転職経験があるという事実です。新卒ならご愛嬌で済まされる話かもしれない、社会経験を積んできた者がこのタイミングで何故?という脇の甘さを指摘されるかもしれない。今までの社会経験を通じて、そのような会社をみる目を鍛えてきたのではなかったのかということを問われても、決して同情はしてくれないのではないか。

であれば、面接だけではなく、職場を何気なく訪問して、何時頃まで明かりがついているのか、退社する時間帯は?受付や通路ですれ違うスタッフの顔色や応対など、面接会社を知る術はいくらでも方法はあるのでは。本気で次の仕事探しに賭ける気持ちであれば、これくらいの時間と手間をかけて応募する会社には挑みたい。

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